ルーツを辿る旅へ

今月は、父と島根へ旅行へと行く予定です。

どこへ行っても楽しそうだから楽しみでしたけれども、父が「足立美術館へ行きたい」と言うのです。

私も出雲大社へ行きたいし、民俗学や神話を学問として楽しんでいる身としては、必ず行ってみたい場所。

なのに、今まで私と父は旅行が多かったのに、機会はなくて行けてないのです。

島根県は父の母、つまり私の祖母の出身地でもありますの。

祖母は、議員の娘だったのです。教養があり品格もある方で、父は「因幡の白うさぎ」「ヤマタノオロチ」「スサノオノミコト」などの神話は、母から聞かされていたと昨日初めて教えてくれたのです。

今思うと祖母は、80代でも亡くなるまで毎日、いつ来客があっても大丈夫なように朝早く起きて、お化粧をしていた方だったので、美意識が高かったのです。当時は祖母が基準だったから気付かなかったけれどもね。

そして、祖父の母(父にとっての祖母であり、私にとってのひい祖母)と私は、とても似ているとの事らしく……。

贔屓目に見ても、美しい女性でしたが、若くして亡くなられてしまったそうなのです。

明治や大正時代の着物を装っている、モノクロカラーの美人の写真だけ、急に父がLINEで送ってきた日があったのです。

「どなた?」と聞くと「自分の祖母だから、紗雪はこの鼻を貰ったのだろう」と、父の発言。去年の夏に配信ライブを月に10日ほど開催してた際、父は欠かさず来ていましたから、配信を見てくれていて懐かしさも覚えたのかもしれませんね。

当たり前の話ではありますが、色んなルーツがありつつも、接したことがなくとも、繋がった言葉の断片や行動の節々で、私にまで繋がれた歴史や習慣が、沢山残っていることに気付いたところでもあるのです。

そんな折に訪れる、父と自分たちのルーツと、神話や民俗学を辿っていく旅は、今だからこそだとも思っております。

開拓民から始まったからと言って、私たちに歴史がない訳では無いのです。辿ってきた歴史も、喪いたくない物語も、確実に紡がれてきている。

私は5人兄弟ですが、父が私を旅行相手にずっと指名していたのは、いちばん近くにいた娘であり、いちばん民俗学や文学について話した娘でもあるからなのでしょう。

父が楽しめるように、北海道からのルートを考えるのは大変ですけれども……舞鶴への船旅含め、楽しみにしておりますわ。

――私はどこから来たのかではなく、
何を受け継いでいるのかを、知りに行くのだと思います。それは、私という個が生きるにあたって、大切でかけがえのない、深く知るべき姫の義務であり、道標なのです。